カウンセリングを予約してから1週間後、
僕は再びこの地を訪れた。
また来るような気はしていたんだ。
僕はまず、仁川国際空港から
空港鉄道と地下鉄に乗り
明洞駅へと向かった。
ここで軽く両替を済ませ、
古宮(コグン)でプルコギを食べる。
もう手術から2か月以上経っている。
あの時とは違って肉など余裕で食べられる。
食事の後は明洞のメインストリートを散歩した。
あの日と全く変わっていない光景が広がっていたが
「寒さ」だけは前回の比ではなかった。
前回訪れたのは冬に入ったばかりぐらいの時期。
今回は冬真っただ中。
完全防寒装備で来たにも関わらず、
徐々に体が冷えてくる。
寒さに耐えられなくなった僕は
明洞駅の構内に入り
椅子に腰を掛けて時間を潰した。
20分ほど休んだ後、地下鉄に乗り移動。
15時ちょっと前に「病院A」に到着した。
病院Aはかなり大きい病院である。
受付を済ませると上階へ移動。
問診票を書き、
まずはカウンセラーの方と話をした。
なお、通訳さんは韓国人の方だったが、
さすがに日本語は上手だった。
カウンセラーの女性は僕の鼻を見て言った。
「ほぴぃさんの鼻は低く見えます」
ああ、やっぱり僕の鼻は低いのか。
「鼻が低い」とか「鼻が高い」
などということはよく耳にするが
どの程度の鼻が低いのか、
ということについては今まで
あまりよくわかっていなかった。
その後、移動し先生とご対面。
やはり先生も僕の鼻の低さが気になる様子。
鼻を高くするには人工物(シリコンプロテーゼ)を
入れる必要があるとのこと。
他に気になることはないか、と聞かれたので
「小鼻縮小をするのはどうですか?」
と聞いたところ
「小鼻の大きさが気になるのであれば
やりましょう」という返答。
「気になるのであれば」ということは、
先生から見てそんなに小鼻は広くないのかな、
と思いつつ話を聞いていた。
先生との話を終えると、
再度カウンセラーさんと会って
料金などについての説明。
シリコンプロテーゼによる隆鼻術と
小鼻縮小を合わせても料金はかなり安い。
日本で行う場合と比べて半分程度の
料金で手術できるようだった。
手術を希望する場合は再度メールで連絡する、
ということになり僕は病院Aを後にした。
市庁(シチョン)駅に移動しホテルへ。
部屋に入るとエアコンが使用できないことに気づく。
でも寒くはない。
どうやら床下暖房(オンドル)が
設置されている部屋だったようだ。
以前、韓国へ来たときはエアコンがある
普通の部屋だったので
オンドル部屋は初めての体験だった。
明日は午前中に「甘味庵(仮名)」
午後に「病院B」のカウンセリングがある。
僕はオンドルの暖かさを感じつつ
何を言っているのかわからないテレビ番組を
見ながら眠りについた。
つづく