朝の6時、目が覚めた。
なんとなく体調が良くない。
ネットカフェのこんな狭い空間で
無理やり仮眠をとったのが
マズかったのだろうか。
何はともあれ、まずは東京駅まで行き、
コインロッカーにキャリーバッグを入れる。
これで荷物はリュックサック1つになった。
もちろん数日間の旅に必要な分の衣服や
日用品は持参している。
駅の構内で駅弁を購入した後、
僕は東海道新幹線に乗った。
「のぞみ」でも「ひかり」でもない
「こだま」だ。
焦ることはない、時間はたっぷりある。
新幹線の中で駅弁を食べ、
4時間後に新大阪駅に到着した。
そういえば、この時食べた駅弁は和食中心の
おかずがいっぱい入っている弁当だった。
何の気なしに選んだのだが、
やはり海外にしばらく滞在していたために
無意識に「和食」を懐かしく思ってしまっていた
のかもしれない。
新大阪駅からはJR、南海高野線、
ケーブルカー、バス、と乗り継ぎ
高野山に到着。
高野山は初めて訪れたが、
街全体が寺院となっており
厳かな雰囲気がある場所だった。
帰りも南海高野線とJRに乗車。
だが、ここで体調が悪化した。
寒気がしてきて明らかに熱があるようだった。
手術から1週間以上経って、
だいぶ体調がもとに戻ったかのように思っていたが
そんなに簡単に体は回復しない、
ということを思い知った。
リュックの中から「アセトアミノフェン」を
取り出し服用する。
電車の中では座席に座り、
目を閉じて眠っていた。
時刻は19時30分
JR和歌山駅に着いた。
薬が効いてきたのか、体は楽になっている。
「とりあえず、何か食べよう・・・」
というわけで、駅からしばらく歩いて
「井出商店」という和歌山ラーメンのお店へ。
和歌山ラーメンは食べたことがなかったが
ドロッとしたスープに細麺が特徴的で美味しかった。
ラーメンを食べたのは2週間ぶりぐらいだったが、
もう数ヶ月食べてなかったかのように感じた。
ラーメンを食べた後、
「総本家めはりや」というお店で
名物の「めはり寿司」を購入しテイクアウト。
20分近く歩いてビジネスホテルへ。
めはり寿司は具が入ってないおにぎりを
高菜の葉で包んだもので
特別美味しい、というわけではないが
物珍しさで食べてみるのもよいかと思う。
ちなみに、めはり寿司は1つの大きさが結構大きい。
今の顎の状態ではまだ口を少ししか
開けることができないため
箸で小分けにして、少しずつ食べた。
どうやら食欲だけはあるようだ。
体調があまり良くないので
この日は早めに就寝したのだった。
つづく