夢を見た。
受験に失敗し、2月下旬になって
今から出願できる大学を必死に探している夢。
夢の中でなにやら足音が聴こえてくる。
その足音はだんだん大きくなり、
ついに僕は目を覚ました。
目の前には母親がいて、
白い封筒を持っている。
合格通知だった。
やっと僕も大学生になれる。
バラ色の大学生活がいよいよ始まるんだ。
僕は思った。
しかし、現実は甘くない。
これから始まるのはバラ色の大学生活
などではなく地獄だったんだ。
入学式当日
式が終わってクラスごとに教室に集まる。
あらかじめ座席は決められており、
出席番号順に席に座るのだが、
僕の隣には少しヤンキーっぽい雰囲気の男子と
気が強そうな眼鏡の女子が座っていた。
僕は彼らに積極的に話しかけ、
仲良くなろうと試みたが反応は薄く、
あまり僕と関わりたくないような印象を受けた。
結果的に、ヤンキーっぽい男子は
出席番号が近い同じくヤンキーっぽい男子2人と
仲良くなり、眼鏡の女子はその隣の小柄な女子と
仲良くなっていた。
つまり僕はぼっちになった。
正確に言うと後日、サークル活動に参加したことで
「知り合い」はできたのだが
そいつは他の学科に所属していた。
僕は1人で講義を受け、サークル活動がない日は
誰1人とも話さない日々を送った。